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企業のタイプと情報開示

■ターゲットに企業が考慮すること

ターゲットに企業が考慮しておかなければならないことを挙げていきますと、

・アナリストに何を理解してもらい、いかに「レポート」を書いてもらうか。
・アナリストが質問したいことや疑問に思っていることを、予め想定しておくこと。
・「説明会」などのイベントに出席する「IRチーム」を組織化しておくこと。
・「どこまでディスクロージャーするか」や「自社の特色を出すIR活動」の事前打ち合わせを「IRチーム」内部で意見調整しておくこと。
・アナリストがほしがる「IRツール:各種資料」を準備しておくこと。
・イベントで答えられなかったことは、後日必ずアナリストに連絡すること。
・イベントに出席してくれたアナリストやファンド・マネージャーとは、自分からも名刺交換を躊躇せず、メーリングリスト等を自社で構築してゆくこと。

などが挙げられます。

■企業の4つのタイプ

企業は4つのタイプが存在しています。

A:業績が順調で、情報開示もIR活動も優れている企業
B:業績は低迷しているが、情報開示もIR活動の優れている企業
C:業績は順調であるが、情報開示もIR活動の水準以下のレベルにある企業
D:業績は低迷しており、また、情報開示もIR活動も水準以下のレベルにある企業

■企業の情報開示

企業の情報開示は義務であり、情報開示は行って当たり前なのです。
むしろ、IR(インベスター・リレーションズ)活動とは次元の異なるものとの認識に立った方が良い時代に移りつつあります。

IR活動は、数学や物理学のように唯一の正解があるわけではなく、企業自身の創意工夫で、自主的・積極的に投資家に情報開示を行うことを意味しています。

■「経営者評価」の留意ポイント

「経営者評価」の留意ポイントとは、

・最終学歴よりは、学校生活や人生で何を学ぼうとしたか?
ただし、入学が容易なアメリカの大学などを中退した人物には詳しく事情を聞くようにする。
・ボード(取締役会)の構成メンバーから、経営者の弱点を補強する意思が強いか、あるいは「イエスマン」で取り囲まれているかを判断する。
・創業者であれば、当然、事業を始めた経緯や苦労話も聞く。
・二代目、三代目、あるいは大企業のサラリーマン経営者の場合には、周囲の評価、取引先からの話などを総合的に判断する。
・単なる「事業計画」ではなく、事業に対する「ビジョン(志)」、「パッション(情熱)」や「将来の自分の夢」に関して質問します。
また、夢の内容が計数的なものか、理念的なものかを判断します。

■遅れている金融関係各社のIR活動

日本証券アナリスト協会が毎年選出する「ディスクロージャー優良企業」の評価において、銀行業界がその対象になったのはつい3~4年前のことで、最初の優良銀行は静岡銀行であったが、全般的に言って「銀行のディスクロージャー」はまだまだ非常に遅れているのが実情である。

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