■IR
企業が行う投資家向け広報活動の総称であり、企業の資本製作上、きわめて戦略的なマーケティング活動にあたります。
証券取引法などに基づく制度的な情報開示を補完して、企業が自主的に自社の業績やその将来性などに関する情報を、投資家に分かりやすい形で提供が行われています。
IR活動により、企業と投資家との間の信頼関係が高まり、投資家による証券保有が促進されて市場での取引が活発化する結果、株価のボランティリティが縮小して、資本コストを低減する効果が見込まれると言われています。
またIRは、M&A防衛策としても一定の効果が期待できると考えられています。
IR活動は具体的には、証券アナリストや機関投資家などを対象とする会社説明会などの各種イベントの開催、自社のホームページ上でのインターネットを通じた情報提供、ファクトブック、株主通信、ニュースレターなどのディスクロージャー資料の発行、マスコミ媒体を使った広告活動、証券アナリスト、ファンドマネージャー、ジャーナリストなどによる取材への対応など、様々な手段、方法が用いられています。
近年は機関投資家などの専門家だけではなく広く個人投資家も対象とされています。
■IOSCO
日本では証券監督者国際機構と呼ばれています。
1974年、アメリカ・カナダが提唱して発足した米州証券監督者協会を母体としています。
その後、ヨーロッパ、アジア諸国の証券監督当局や証券取引所が相次いで加盟したことから、1986年にIOSCOと改称した。IOSCOは証券取引規制に関する国際協力を目的としています。
具体的には、
・公正・効率的・健全な市場を維持するため、高い水準の規制の促進を目的に協力すること。
・国内市場の発展促進。
・国際的な証券取引についての基準および効果的監視を確立すること。
・基準の厳格な適用と違反に対する効果的な執行によって市場の健全性を促進するため、相互に支援を行うこと。
の4つの目的のもとで国債強力を行っています。
■IPO
株式の公開とも言う。
株式が同属あるいは特定・少数の者によって所有されており、自由な株式譲渡が制限されている会社が非公開会社でありますが、非公開会社の状態から株式が不特定多数の株主により種有され、株式市場において自由に売買することが可能な状態になることをいいます。
IPOの具体的方法には、証券取引所への上場と店頭登録市場への登録(JASDAQ上場などともいう)があります。
IPOを行う場合、株式に流通性を与えるため、通常は新株を発行して株式市場から新たな資金調達を行う「公募増資」または既存の株主が種有株式を売却する「売り出し」が行われます。
この公募増資または売り出し時の価格を公開価格という。
公開価格は、通常ブックビルディング方式で決定される。
通常ブックビルディング方式とは、引受証券会社が、公開会社の事業内容、経営成績および財務状況などを総合的に判断して事前に仮条件を決定し、それを投資家に提示して需要状況を調査し、おおよその需要額を把握する。
その上で、発行または売り出し予定額と需要額を対比して、公開価格を最終的に決定する方式のことである。
この方式は、国際的に整合性があり、紙上機能を活用した適性な価格形成が期待できる条件決定方法であると見なされています。