■インタレスト・カバレッジ・レシオ
インタレスト・カバレッジ・レシオとは、企業の金融費用の支払い能力あるいは金融費用の支払いの安全性を示す指標のこと。
企業の利子支払額に対する利払前利益総額の比率のことである。
会社債権者はこの比率が高いほど、自己の債権に対する利払いが確実であると考えることができる。
実際の適用では、優先順位の異なる債券がある場合は、債権の種類ごとにガバレッジ・レシオが計算される。
インタレスト・ガバレッジ・レシオは債権のデフォルト・リスクに対する評価尺度としては、最も基本的なものである。日本では1990年に適債基準が債権格付けに一本化されるまで、国内社債発行のときの適債基準のひとつとして用いられていました。
■インデックス・ファンド
インデックス・ファンドとは、市場指数に近似したポートフォリオを構築することで、当該指数と同水準のリターン、リスクの獲得を目的とする運用ファンドで、パッシブ運用を代表する運用手法である。
インデックス・ファンドの構築手法には、インデックス構成銘柄を全て組み入れる完全法、グループ化する層化抽出法、ファクターモデルを用いる最適化法がある。
インデックス・ファンドのコンセプトは単純明解だが、実際の運用は執行コストの最小化、最適化法のためのリスク・モデル構築、指数算出とファンドの時価評価で異なる時価が採用されていることへの対応など高度な運用ノウハウが必要となる。
また、信用リスクの懸念のある銘柄を除外するかどうかに関しても関係者の見解は一致していない。
アメリカで最初に開発されて、企業年金を対象に急激に普及してきた背景には、資本資産評価モデルが市場ポートフォリオを最も効果的なものと位置づけたことがあった。
しかし、債権であれば、総合インデックスを市場ポートフォリオと考えるのは理論的根拠に乏しく、近年の行動ファイナンスの台頭によってより効率的市場仮説そのものに疑念が抱かれ始めたこともあり、昨今はインデックス・ファンドの採用の理由としてコストの安さが強調されるようになってきた。
確かに、この運用は個別銘柄選択のために必要な情報収集や銘柄入れ替えのための頻度もアクティブ運用ファンドに比べ少なくなるためファンド運用コストは低廉である。
しかし一方で、インデックス・ファンドは銘柄選別を通した市場の効率化推進という責務を放棄したという本質的な批判もされています。
■インプライド・ボラティリティー
インプライド・ボラティリティーとは、ブラック・ショールズ・モデルに従うとオプション価格は権利行使価格と原株価、権利行使日までの期間に安全利子率、原株のボラティリティー(株式投資収益率の標準偏差)の各データによって一度に決まります。
逆に、ブラック・ショールズ・モデルに従って市場でのオプション価格およびボラティリティー以外のデータを与えると、ボラティリティーを数値計算によって逆算することができます。
この逆算によって求められたボラティリティーのことを市場価格から含意された、インプライド・ボラティリティーといい、それによって直接観測できない市場で形成されるボラティリティー予測を知ることができます。